研修医・学生の皆様へ

血液内科の診療

血液内科の診療は、血液内科学の他に、腫瘍学、免疫学、感染症学など、広い領域に渡る知識を総動員して進めていきます。また、研究と臨床の垣根が低く、最先端の研究成果がいち早く臨床の現場に導入されています。そして一人の患者さんについて、診断から治療までほぼ一貫して自らが主体となって進めていくのも、血液内科診療の特徴の一つです。研修を通して、これら血液内科の魅力を存分に感じ取って欲しいと思います。

村田誠教授 写真
滋賀医科大学内科学講座血液内科
教授  村田 誠

 

診療実績

滋賀医科大学血液内科は腫瘍性疾患、非腫瘍性疾患ともに豊富な診療実績を有します。例えば、1年間の新規症例数は急性白血病20例以上、悪性リンパ腫50例以上、多発性骨髄腫20例以上にのぼります。無菌治療室5床を有し、造血幹細胞移植を毎年約20件、これまでに累計400件以上実施してきました。血縁、非血縁(骨髄バンク)ドナーからの骨髄移植や末梢血幹細胞移植、そして臍帯血移植の全てが実施可能な移植認定施設です。また、後天性免疫不全症候群については滋賀県の中核拠点病院の指定を受けており、県内各病院と連携を取りながらその診療にあたっています。

 

研修スケジュール・週間スケジュール

スタッフ医師の指導のもと担当医となり、各種血液疾患患者の検査、治療に当たります。
血液内科に特徴的な検査として、骨髄穿刺・生検、細胞表面マーカー解析、染色体解析(G band、FISH法など)、遺伝子解析などがあり、それぞれの方法や結果の解釈について学びます。血液塗抹標本や骨髄塗抹標本の検鏡を通じて血液形態学を学びます。さらには造血幹細胞移植患者の担当医として大量抗がん剤や放射線照射による移植前処置、白血球数100未満における感染管理、免疫抑制剤を用いたGVHD管理なども経験します。
 毎週火曜日の午後に症例検討会を開催し、入院患者や外来患者の検査、治療の方針について討議しています。また、毎週金曜日の午後に多職種カンファレンスを開催し、医師、看護師、薬剤師、血液検査技師、輸血部技師、管理栄養士、理学療法士、社会福祉士などが集まって、入院患者の診療情報を全員で共有し問題解決に取り組んでいます。

 

関連病院

済生会滋賀県病院、彦根市立病院、長浜赤十字病院、公立甲賀病院などの関連病院と連携しており、それらの病院での研修を組み合わせることも可能です。

 

若手医師からひとこと

血液内科 阿部和樹 医師

 血液疾患の治療は期間が長く、同じ患者さんが何度も入院して治療を継続するのは珍しいことではありません。造血幹細胞移植をはじめ負担の大きな治療は少なくありませんが、そうした長く険しい治療の中で育まれる主治医と患者間の強い絆が、私には魅力的に映りました。真摯な姿勢で患者さんと向き合って治療を続けていくことで、患者さんの病気を癒やすとともに、自らも人間的に成長できるのではないかと感じています。
 日々刻々と治療がアップデートされていくなかで診療にあたることができるのも魅力の一つです。次々に新たな薬や治療法が開発されており、少し前とは予後が大きく異なる疾患もあります。流れに追いついていくのは少し大変ですが、そのぶん時代の変化、医療の進歩を肌で感じることができるでしょう。また、臨床と研究の距離も近く、そうした新たな治療の開発に携わることができるかもしれません。
 一緒に働き、血液診療の魅力を共有できることを楽しみにしています。

 

血液内科 寺本由加子 医師

血液内科では治る患者さんもいますが、再発を繰り返し人生の最期を迎える患者さんもいます。血液内科は、患者さんが血液の病気になった瞬間から最期まで診る、一生の主治医・担当医です。少しでも患者さんの思う人生の集大成を迎えられるよう全力を尽くし、たくさんの職種が協力し、その人の一生について多方面から考え、実現できるよう知恵を絞ります。誰かの人生について考え尽くし、人生の最期まで付き合う、それが血液内科だと思っています。

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